チュウゴクオオカミのことなど
天王寺動物園に行こうと思えば地下鉄御堂筋線動物園前駅で降りるのが一番近い。といってもそれは、あくまでも地図上の距離であって、人が実際に歩いてみると動物園までたどり着くのはなかなか苦労するということはご存じない方もおられるかも知れない。試しに動物園前駅の、動物園に一番近い出口から歩いてみよう。そこに立ちはだかるのはジャンジャン横丁である。林芙美子の小説「めし」の舞台になったことでも知られるこの商店街は、全長180メートル(wiki調べ)とさしたる長さもなく、そこを抜ければ動物園は目の前であるわけで、立ちはだかるとは少々オーバーではないかとあなたは思われるだろうか。しかし一歩入ってみると、朝の十時半前にもかかわらず、開店準備の暖簾を急ぐ居酒屋の店員の姿があり、二件ほどある囲碁・将棋クラブは大勢の対局者が紫煙をくゆらし、そしてむやみに何件もある串カツ屋のカウンターは既に酔客で埋まっている。この横丁が、夜の無い、いわゆる不夜城であるのか、それともどうかと思うほど朝が早いのかは寡聞にして知らないが、こんなところ素通り出来るものではない。あっちやこっちや覗きながらの180メートルは地図では表すことの出来ない長さを持つのである。
とまあ、もはや観光スポットとしても有名なジャンジャン横丁をわざわざ紹介することもないし、そこを通るのが嫌ならすぐ隣に大きな道路が走っているのでそこを歩けば動物園はすぐである。なんの心配もいらない。むしろヤケに道幅の狭い横丁を通るよりそちらがお勧めかも知れない。もちろん私はジャンジャン横丁を通るが。
とにかくどうしたって動物園には着くわけで、そこから話を始めればこの話はもう終わっているのではないかな、今見るべきはチュウゴクオオカミの子供である。
チュウゴクオオカミは大きくなるとオオカミを名乗るだけあってこのように精悍な姿をしている。
ところがどうだ、5/15現在の姿はこうである。

子犬である。動物園まで行って子犬を見るという行為を馬鹿げていると取るか趣深いと取るかは自由であるが、動物園まで行ってこその子犬である。しかもいずれはオオカミになるかもしれない。
ところでジャンジャン横丁にはジャンジャン来太郎というロゴマークがあるらしいが、全く知らなかった。これ、キャラクターではないのだな?




